山村の労働力市場を考える
国勢調査にもとづく山村住民の階級分析によれば、55年時点では山村労働力全体では農業等自営部分の方が労働者数より多く、林業でも製炭業など自営の方が多かったのが、60年には林業において自営より労働者の方が多くなっています。
そして、70年には山村全体でも労働者数が自営業者数に肉迫している、と指摘されています。
その後の山村経済の変貌過程からすれば、80年時点の山村の階級構成は林業のみならず山村の全産業部門を通じて、間違いなく労働者が多数者を占めるようになっているでしょう。
こうして新たに創出された山村労働力市場は・・・
(1)地場資本としての林業、製材業等の木材関連資本を山村の「メジャー資本」から「マイナー資本」に後退させ、進出資本とその系列または関連資本が新たな「メジャー資本」となったこと
(2)とはいえ、進出資本自体が都市部大企業の系列・下請資本であり、大部分が小規模・零細企業であること
(3)雇用は主婦・中高年等の未熟練・単純労働力を中心とすること